独立後のインドの初代首相ジャワハルラール・ネルーが、有名なフランス人建築家シャルル＝エドゥアール・ジャンヌレを招き、ユートピア都市チャンディーガルの設計を依頼したとき、彼は意図せずして、ミッドセンチュリーモダンの装飾を永遠に変える一連の出来事を引き起こした。ル・コルビュジエ（左）としてよく知られるこの建築家は先見の明のある人物だったが、彼の壮大な計画を実行したのは、従兄弟のピエール・ジャンヌレ（右）が率いる専門家チームだった。
第二次世界大戦中、二人はそれぞれ異なる陣営についたため、一時的に仲たがいしたが、1950年にル・コルビュジエがピエール・ジャンヌレにチャンディーガルへの旅を勧めたことで和解した。チャンディーガルに到着すると、ジャンヌレのこの街への愛は深まり、ル・コルビュジエが建築工事の途中で去った後も、ジャンヌレは生涯の最後の年までその仕事を完成させるために留まった。
彼の作品の特徴は、素材の使い方に対する優れた理解と鋭い感性です。彼は素材を自分の意志に屈服させるのではなく、素材本来の美しさを引き出すような方法で素材を扱いました。基本的に幾何学的な形状で作られたジャンヌレのチーク材の家具は、素材の温かみと自然さを醸し出しています。特徴的な製図用コンパスの形をした脚は、椅子からベンチ、テーブル、机まで、さまざまなデザインに見られます。
チャンディーガルが原点から移り変わり、人々が古い家具を捨てて現代的な装飾を好むようになると、ジャンヌレの貴重な作品の多くが廃品置き場に放置されていたり、政府庁舎のテラスに捨てられていたりするようになりました。1990年代に鋭い目を持つ数人のディーラーによって回収され、修復されたピエール・ジャンヌレの作品は、ル・コルビュジエの名声の影から抜け出しました。彼の作品は世界中のアンティーク収集家やインテリア装飾愛好家の間で再評価され、チャンディーガルはモダニズムの遺産をより大切に扱うようになり、これらの傑作を見つけることはより困難になりました。
ジャンヌレの作品は、インドのスクラップ置き場から、デザイン愛好家たちの超高級住宅やオフィスへと旅し、かつては完全にブルジョア的だったこれらのミニマルでありながら機能的な家具を、突如として完全にシックなものにしました。
